甘い笑顔のキミ
「…秋が本気になるとすげーな…。ま、心臓の働きすぎで気絶しないようにな、渚。」

「返事、文化祭まで待つ必要あるの?あ、相川くん、渚は鈍いから最終手段はキスくらいしないとだめだよ♪」


和樹と舞は口々にそう言うと鞄を持って立ち上がった。

…って舞!キスって……!!
何考えてんの!!


「あれ、二人とも帰るの?」


立ち上がった二人に、うろたえる私とは反対に、いつも通りの口調で聞く相川くん。


「おー。秋たちの邪魔にならないように帰るわ。舞と二人きりにもなりたいし。」

そう言うと、舞の手を握り、スタスタと歩き出した


「ちょっ、矢野くん!…じ、じゃあまた明日ね!」

舞は、自分のことを言われると恥ずかしいのか、顔を赤くして半分引きずられながら店から出ていった。
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