暴走族のお姫様Ⅰ〜Would like you〜
ー雄大sideー


龍二が愛美に触れるとイライラしてたまんねぇー…


イライラした俺は早足で倉庫の入り口に着いた


SevenStarsの箱から一本出し、ジッポで火をつけ、倉庫の鉄トタンの壁に凭れる


「ふぅー…」


セッタの味が中で広がる


「雄大…??」


ふと、愛美が鉄の扉から顔を覗かせてきた


「ん??」


「さっきは…「気にすんな」


俺は愛美の言葉をよぎる


「うん…」


「そういえば、龍二達の引退式があるな…」


気まずい顔をした愛美に話題を変えてみた


「そうだね…」


龍二達はこの冬で引退して俺の家の組員になる


実は俺の家もヤクザなんだよな…


「風邪引くから中入れ」


「待っとく…」


「フン…」


愛美の頭を撫で、短くなったタバコを地面に落としグリグリと踏みつけた


ー雄大side endー
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