無敵のキラりずむ
刹那には、ここにくれば、逢える。

あたしは、ゆっくり、刹那に近づく。

刹那は、ベンチの背もたれに、体をあずけて、目を閉じている。

顔は、少し、まぶしい空に向けている。

もっと速度を落として、物音を立てないようににじり寄る。

覗き込める位置まで接近して、立ち止まる。


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