あお夢【短編】
カチカチカチカチ。暗い部屋で時計の音だけが聞こえてくる。指で、そっと顔を撫でてみた。


わたしは、ベッドから下りて鏡の前に立った。
やっぱり涙が出てる。


忘れかけてたのに、啓くんのこと。わたしは、深い溜め息をついた。


「もう、嫌。」


こんな夢見るから、また思い出しちゃった。

愛しく想う気持ちと、悲しい気持ちとで

心が揺れて苦しい。


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