あお夢【短編】
君に最後にあった夜。いつもどおりの様子だったから、全然気付かなかった。君の異変に。



ただ、別れ際に「ミズノと一度でいいから夢で会いたいな。君は、僕の夢に一度もでてきたことないから。」といっていたのを思い出した。



「わたしは、啓くんの夢見たことある。」


「いいなぁ~ひとりだけさ。」


拗ねるので、わたしは、あのおまじないを教えた。


「でも、あんまり、おまじない効かないかもよ。一回試したら、知らない男の人がでてきたしね。」



「なら、意味ないよ~」


そんなふうに、いいながらも結局、啓くんの為に四葉のクローバーを見つけた。



「ありがとう、ミズノ。」啓くんは、とても嬉しそうだった。



夜、誰もいなかった。虫の鳴き声だけが聞こえていた。



「ミズノ、大好きだよ。」啓くんは、笑顔でそういった。



わたしは、君にキスをした。




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