ゆびきり
目に飛び込んできたのは

一真ってやつと藍ちゃんがキスしている光景。



頭が真っ白になった。



体が僕が考えて動かすまでもなく
一真ってやつに向かっていた。







「たっちゃん!!きゃっっ!!」







がたーーーーーん!!!









机かイスか、何か確認できなかったけど
大きなものがいくつも倒れた音が教室中に響いた。








「たっちゃんてば!!もうやめて!!」






藍ちゃんの聞こえて僕が我にかえったとき
僕は一真ってやつの上に馬乗りになって
殴りかかっていた。



手には血がついていた。




「わ…わるかったよ。」

口ではそう言いながら
こんな状況なのにこいつは笑っている。
そして、いやみな口調で続けた。

「学年で一番天才でカッコイイやつの彼女の味見したかったんだよ。大丈夫、ディープなチューとちょっと胸を触っただけだから」

藍ちゃんをチラッとみた。
藍ちゃんは目を逸らした。

おそらくこいつの言ったことは本当だろう。


「てめぇ…」

どんな顔をしていたかわからない。
でも一真ってやつはひどく脅えた顔をした。


僕は思いっきりもう一発殴って立ち上がり
藍ちゃんの手を引いて教室から出た。


教室の外には
いつ落とした覚えていない僕のカバンが落ちていた。


僕はそれをすばやく拾って学校を出た。




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