ゆびきり
僕は
藍ちゃんの
一度しかチャンスがない
『初めての時』の夢を
叶えることは出来なかったね。


でも
藍ちゃんは幸せだったのかな?


この日
恐る恐る布団の隙間から覗いて見えた
ベットで横になる藍ちゃんの笑顔を
僕は今も良く覚えているよ。




僕がもっと
藍ちゃんをちゃんと信じることが出来たなら
こんな結果にはならなかったかもしれない。



最後まで信じらなかったのは僕。




藍ちゃんはきっと信じてくれてたんだよね。



僕は知らなかったんだ。

信じるってことの意味を。



いや…
見失ってしまっていたのかもしれない。




藍ちゃんを好きすぎて

僕は何も見えなくなっていたのかもしれないね。


そのことに早く気がついていたら
藍ちゃんは
まだ僕の隣にいたのかな?


ねぇ…藍ちゃん。


この日交わした言葉を覚えてる?



僕は良く覚えているよ。






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