ゆびきり
やっぱり噂は本当だったんだ…。


覚悟はしていたものの
実際2人が一緒にいるのをみた衝撃は
僕の想像をはるかに超えていた。


「たっちゃん…。」


藍ちゃんは僕に気がつくと固まった。


僕はすぐに目を逸らし
素早くコーヒーとお茶とジュースを手に取った。


レジに向かい
店員に心のの中で「早くしろ!」と急かした。


ピッ・・・ピッ・・・


レジの音がまどろっこしい。



「たっくん。」

後ろでタケの声がした。


僕は振り向かなかった。
振り向いたら殴りかかってしまいそうだったから。

「3点で420円です」

僕は1000円を差し出す。



「たっくん。その…引越しいつ?」

タケはめげずに話しかける。


それでも僕は振り向かなかった。


店員は1000円が一枚かを丁寧に確認し

「1000円お預かりいたします」

そんなのどうでもいいからおつりを返してくれ!
俺はイライラして店員を睨みつけた。


店員は察知して急いでおつりをくれた。



僕は奪うように受け取り店を出た。


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