ゆびきり
いいのか悪いのか
それを聞かれると


良くはない。



でも…聞く勇気がないんだ。



泣き崩れている藍ちゃんの気持ちが
まだ僕にあるなんて考えられない。



「トオ。もう随分経ってるんだ。これで充分だよ。」


「よくない!」

「え!」


人が丸く治めようとしているのに
水をさすのは誰だ?



僕の目に映ったのは
立ち上がる藍ちゃん…


まっすぐ僕を見た。


「たっちゃん!よくないよ!よくないんだよー」

「藍ちゃん…?」


藍ちゃん…
僕…期待してしまうよ?


< 178 / 336 >

この作品をシェア

pagetop