ゆびきり
「とりあえずご飯行こうか。」

僕は藍ちゃんの手を引いて歩こうとしたけど
どうも進まない。


「藍ちゃん…どうかした?」

「たっちゃんの家に行きたい…ダメ?」


「でも、遠いからすぐ終電になるよ?」


「明日朝に帰るから…」
藍ちゃんは、少し大きめの声で言った。

何だか必死で、僕は少し驚いた。


「わかった。でも、とりあえずご飯行こうか。僕お腹減ってるし。」

笑顔で言うと、藍ちゃんはコクンと頷いた。


ふと、トオが、逆に不安にさせてると言ったのが頭を過ぎった。


藍ちゃん…朝帰るってことは、泊まるってことで…泊まるって事は、エッチしたいって事かな…


そんなことを考えたら
今すぐ抱き抱えて帰りたい気分だけど
とりあえず、理性を保った。

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