ゆびきり
最悪な時は
とことん追い込まれるものだ。

外は有り得ない量の雨

「これ…濡れたら携帯も壊れそう。」

早くここから離れたいのに、これじゃあ完全な足止めだ。

「たっくん行くか?ぬれてもいいじゃん。」

僕の気持ちを察したのか
トオは僕の返事を聞く事なく雨の中に飛び込む。

トオに手を引かれ自然に僕の足も一歩踏み出した。



「待ってたっちゃん!」

声は後ろから聞こえた。


藍ちゃんの声


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