ゆびきり
藍ちゃんが近くにいないか周りを見渡しながら周った。


「いないか。」


僕は気を取り直して真面目に巡回した。


今日は大したトラブルもなく、順調に周れた。


交番に着くと、デスクに手紙が置いてあった。


『一応、指輪はお預かりいたします。必要になりましたらご連絡ください。美智』

そう書かれた後に、携帯の番号とメールアドレスが書いてあった。


美智って言うのかあの人…

それにしても名前だけ書いて行くなんて…


そう思うと少しおかしくなった。


僕は、交番に戻った先輩に見つからない様に、そっと手紙をポケットに入れた。



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