ゆびきり
徹夜勤務を終えて、昼過ぎに家に着いた。

クタクタだけど
僕にはしなければいけないことがあった。


携帯の着信履歴を開き、藍ちゃんの名前を探す。

最近連絡をとっていなかったから、随分下の方にあった。


ボタンを押す前に、少し迷った。


言いたい事は一つだったけど、藍ちゃんは電話をとるだろうか。


迷いを振り切りボタンを押した。


電話はコールをはじめ

5コール目にコールが途切れた。


そして…代わりに声が聞こえた。


「…はい…」



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