ゆびきり
「藍ちゃん…僕は、藍ちゃんを好きだ。ずっと大切に想っているよ。」


「たっちゃん…」


「でも…無理なんだね。もう昔の様にはなれないのに、僕たちはそれを望んでいたから、うまくいかないんだよ。」


藍ちゃんの瞳に涙が溢れ、頬を滑り落ちた。


「ごめんね。たっちゃんを傷つけたくなかったのに…」

僕は優しく微笑み
藍ちゃんに語りかけた。


「約束しよう。お互いに気持ちを引きずらず、きちんと前に進むって。」
それは、僕の決意。

そして藍ちゃんは涙で一杯の瞳で僕を見つめた。


「うん…時間かかるかもしれないけど、頑張るね…」



その後の時間は
本当に穏やかだった。



2人で、ゆっくりコーヒーを飲みながら過ごした。


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