ゆびきり
見るからに高そうな調度品が並ぶ、生活感の感じられない部屋に通された。

テーブルには、美咲さんの両親が先に居た。

美味しい料理をいただきながら、トオの職場での話や学生時代の話をして楽しい時間を過ごした。

「まぁ、じゃあトオくんはずっと2番だったの?」

美咲さんのお母さんが、マジマジと僕をみる。

「たっくんにはどうしても敵わなくて。でも、見ての通り、すごく純粋でまっすぐな人だから、何だかほっとけなくて。」

トオは、そう言うと笑った。


その時、部屋の扉が開いた。


ガチャン…


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