ゆびきり
藍ちゃんは
ゆっくりこっちに顔を向ける


見えなかった左側のほっぺが
赤く腫れていた




「藍ちゃんホッペどうし・・・」
「たっちゃん!!!!!!!」


藍ちゃんは
ものすごい勢いで
僕の名前を呼んだ。



「はい…」

思わず返事をすると
藍ちゃんはこちらに
すごい早足で歩いてきた


「マリちゃんのチョコ受け取ったの??」

「え・・うん。昼休みにくれたから・・・」

「マリちゃんのこと好きなの?」

唐突な質問に戸惑った

なんでこんなこと言うのか


「え?そうじゃないけど…」

「じゃあなんで貰ったの!?」

「くれたから・・・・」


藍ちゃんは
すごく深いため息をついた



「たっちゃん!!」

「はい」

「チョコレートには本命と義理があるのよ。」

「うん・・・」

するとすごく真剣に僕の顔を見つめて説明しだした



そんなことより

藍ちゃんのホッペが

なんで腫れてるのか知りたいんだけど…。
< 31 / 336 >

この作品をシェア

pagetop