ゆびきり
「みろよ!すげぇだろ」
タケが僕の机に
バンッと雑誌を置いた 。


ぼーっと時計を眺めていた僕は
そっと雑誌に目をむけた。


「わぁ!すっげぇなぁ~誰のだよ~」

そう声をあげたのは
僕…ではなく
雑誌につられて近寄ってきたクラスの男子たち


「俺の兄ちゃんの!いいだろ」

タケはなぜか自慢げに言った。


雑誌には
上目づかいで
胸を強調するように両手で寄せて
お尻をキュッと上に押し上げている裸の女の人が載っていた

胸がムチッとして大きい…。


「しかし…すげぇな」

僕がボソッというと
タケたちはニマァっと
何か企んだ笑顔を浮かべた



「たっくんは、もう経験済み?」

タケが耳元で囁く


「え?何が?」

僕が答えると
少し興奮ぎみに


「藍ちゃんの裸見た?」
と聞いてきた。



「え?うん…だってずっと一緒にお風呂入ってるし…」

そこまでいいかけて
もしかしたら言ってはいけなかったと気がついたけど…遅かった。



「マジかよ!やべぇ!」

もう周りの男子は大興奮



「今のナシで…」


「ムリムリ。マジかよ!?いいなぁ!」


「てか、小さい時からだし何がすごいかわかんねぇし」



「そりゃ触りたい放題~さらにはやりたい放題」

タケの言葉に周りの男子は

『おお!!』

とわいた。



「やりたい放題って、何いってるんだよ」

周りのテンションについて行けず
机の上に寝そべった


< 48 / 336 >

この作品をシェア

pagetop