ゆびきり
「触ったことあるん?」
タケの横に居た中野くんが興味深々に聞いてきた。
「ないよ。そんなこと考えたことない。」
だって僕には普通のことだし。
妹とお風呂はいってる感覚だし。
「てか、ちゅうしたんか?藍ちゃんと」
さらにつっこむ中野くん。。。
「してないよ。」
僕はそっけなく答えた。
窓をボーっと見ていると
藍ちゃんが通って行くのが見えた。
女の子同士楽しそうにしている。
女の子もこんな話するのかな?
ふとそんな疑問が浮かんだ。
「中野くんは藍ちゃんのことまだ好きらしいぞ」
タケの聞いてもいないのに
教えてくれた情報で疑問はどこかへ消えていった。
「ふ~ん。」
僕には関係ないことだと思っていた。
僕と藍ちゃんは付き合ってるんだし。
僕は安心しきっていた。