ゆびきり
「あ~」

僕はベットに倒れこんだ
その勢いで
伏せていた本が少し浮いた。


本に手を伸ばしたけど
読む気にならず、また置いた。



手のひらを見つめ
指を動かす



「やっぱ惜しいことしたかな」


なんて考えながら


タケが変なこと言うからだよ

今まで何にもなかったのに…







てか…あがってくるよな。

どんな顔したらいいんだ?




僕はパニクって
無意識に足をバタバタしながら考えてた。



「たっちゃん。何バタバタしてるの?」

藍ちゃんは少し笑いながら言ったけど
いきなりだったから
僕はかなりビックリした



「藍ちゃんが出てきたらどうしようかと・・・」

考えがまとまらなかったので
そのまま伝えた



「たっちゃん!何言ってるの?」

藍ちゃんは・・・・

笑っていた。


そしてこう続ける。


「藍とたっちゃんは付き合ってるんだからいいのよ!?」


「そう…なの?」

僕は恐る恐る顔を上げた。


藍ちゃんは優しく微笑んでいた。




< 53 / 336 >

この作品をシェア

pagetop