ゆびきり
新入生挨拶って言っても
あらかじめ書いておいたものを
暗記して話すだけだから
とっても簡単。


藍ちゃんをまっすぐ見て
僕は新入生挨拶を無事にやり遂げた。




入学式が終わり
教室に戻ると
担任の先生があれこれ用品の説明をして
明日からの予定を話した。



窓際の僕の席
風に煽られて窓がカタカタ音をたてるのが聞こえた。


外を見ると
桜の花びらが風に乗って
キラキラ反射しながら舞っていた。


外から視線を戻すと
藍ちゃんと目が合った。


藍ちゃんは僕を見てたってことだよね。



そう考えると
身体がほてりだして
ウズウズしてきた。




藍ちゃんとは
あの日以来キスはしている。


さすがにお風呂は一緒に入らなくなっていた。




でも最近ダメなんだ。

藍ちゃんにキスをすると
身体がうずきだすんだ。

奥の方から熱くなってきて
その熱い衝動に
藍ちゃんを巻き込みたくなる。


僕もうそろそろ我慢できないよ。


そんな衝動を内に秘めていた中学一年生。





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