ばーか。
花歩side


「…いい度胸してんじゃん?」


ひぇっ?!

「ぁ、ありがとう…」
「…褒めてねー」
「あ、あのさっ、蒼井君…なんでここの鍵…」

これ疑問だったんだよね。

「こっちのセリフだ」
「あ、そっか」

あたしからね、ハイハイ。

「あたしは…国語の山元洋一がイトコなんだよね」
「ふーん…せこ。」
「まぁね…あ、コレ内緒だよ?!誰にも言わないでね?」

言われたら…洋ちゃんの立場が!

「どーしよっかな〜」
「え」
「…嘘。お前ほんと単純。つーか俺の方がやばい理由だしな。」
「やばい…理由?」

き、気になる…まさか、

「ほ…ほんとは、先生…とか…?」
「おま…それ老けてるって言いてぇの?」

だ、だよね。
まさかね。

「いや、大人っぽいし身長高いから…!ならよかった…」
「んだそれ。…俺の理由は教えない。」
「えー。ずるくない?」
「あ?別に教えるなんて言ってねーじゃん」
「…。」

あたしがバカだった…
なんも考えないで自ら話しちゃって…




「でもまぁ、言わねぇから、安心しろ。」
「ほんとっ?ありがと」
「メリットねーし」
「そうだよね!よかった」
あれ…?

蒼井君って、
意外と話しやすい人…


これなら
一学期間、どうにかなるかも!
< 13 / 35 >

この作品をシェア

pagetop