ばーか。
花歩side




昨日今日
ずっと、ずっと考えて
あたし

気付いた。


自分のキモチに。



あたし…












蒼井君に憧れてるんだ。


クラスの、学年の女の子たちと同じように。

だから、
彼女がいるって聞いて
悲しかった。
苦しかった。



そういう事だよ。



「奈津!あたしわかった」
「え?」
「あたしね、気付いたの!」
「!もしかして…」
「うん!あたし、蒼井君に…憧れてるんだ。」
「…あー…」
「あはは、結局みんなと同じだね。かっこいいもんね」
「ん〜…そっか」
「だから、蒼井君にキモチばれないようにしなきゃ!」

ばれちゃったら、
多分、
いままでみたいに話してくれなくなるもんね。

だって蒼井君は、
あたしが憧れてないってわかってたから、
仲良く話してくれたんだもん。


「花歩」
「ん?」
「…頑張ってね、いろんな意味で」
「?うん!」

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