1 week love
7 days rest
前から少し気になっていた。
でも、もう卒業だから。
辛いだけの恋なんてしない!
わかっていたけど。
わかっていたのに。
「ねえ、一緒に帰ろう。」
彼の言葉に惹かれてしまった。
彼にしてみれば、ただ帰る人がいなかっただけ。
そんなのわかってるのだけども、わたしには関係なかったみたいで。
隣を歩く彼に、鼓動が弾む。
どくん どくん どくん
冷めた顔の彼は優しい。
笑顔が、声が、言葉が
わたしの胸をしめつけた。
恋心に火をつけられてしまった。
帰りの道はただただ短く感じ、すぐに別れ道にさしかかる。
「ばいばーい」と陽気に告げられた別れに、寂しい気持ちを押し殺した。
そして負けないくらいの笑顔で返事をする。
「ばいばい、また明日ねー」
とびきりの笑顔で。