大好き彼氏
「あれー?梨沙かえるのぉー?」
「う・・・うん」
「え?泣いてるのどぉしたの?」
「うぅー・・・・。沙也ぁー!!」
やばい弟に抱き付いてしまった。
だけど沙也は私を優しく包んでくれた。

「どうした?なんかあったのか?」
さっきとは別人のように真面目な顔をしてる沙也。
「あのねー・・」
「なにやってんの?」
「え?理緒」
さっきよりさらに機嫌悪くなってる。
それにすごく沙也を睨んでる。
「帰るんじゃねぇーの?」
「え・・・。か・・・帰るけど・・・」
「兄貴!そんな言い方したら・・・」
「帰ろ」

理緒の声は冷たくて今までで一回も聞いたことのない声だった。
まだ付き合って1日目なのになんでこんなことになるの・・・。
「分かった!帰るよ。帰ればいいんでしょ?」
そぉいって私は沙也の手を離して理緒の家を飛び出した。
走って走ってわからない公園についた。

「もぉー私何やってるんだろう・・」
やっと31回目の告白で付き合えたのに・・。
こんなことで喧嘩しちゃうなんてー・・・・。
きっと振られちゃうよ。
もぉやだぁ・・・。
「梨沙!?」
「え・・?理・・」
理緒じゃなかった。
沙也だった。
「ごめんね?兄貴じゃなくて?」
「え?そんな!!別に」
「大丈夫?結構泣いたでしょ?」
「う・・・うん」

「あのな、兄貴別に梨沙のこと嫌いになってないから」
「え・・?」
意外な一言だった。
ぜったい『兄貴もう・・・嫌いになったとおもう・・』っていうと思ってた。
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