あたしの旦那は執事さん!?
「萌花チャン、お帰り!!」
「ひ、陽太君??どうしているの??」
陽太に話しかけられて、戸惑うあたし。
でも、なんでいるわけ!?
「あら、そう言えば、萌花に言ってなかったわね?」
へっ?なにを??パパが気まずそうにあたしを見る。
何?
「あのな、ウチは王家なんだよ。それで、萌花せんようの
執事みたいな人だよ。わかるか?」
「へっ!!!!?」
今、なんて?ウチが王家?ナイ、ナイ!!あたしはお嬢様なわけ?
あるわけないでしょ~~~??
「だから、パパ達は萌花に普通に育って欲しくてな。だから、今までは
黙ってたんだよ。ごめんな。」
「イヤ。いいけど・・・。」
良くないけど・・・?だって、いまさらね・・・・。
「それでね、萌花チャン♪転校して貰わなくちゃいけないの。」
ママが突然言い出す。
はいーーー???
「あ、あのさ、陽太君は転校してきたばっかだよ?」
うん、そうだよ。すぐにって訳にはいかなくない?
「萌花チャン、いや萌花様。私はカモフラージュなんですよ。
萌花様が王族であることがバレない様にするために。」
だから、いつでも転校していいって?あたしの事情は無視?
優月とはお別れしなくちゃいけないの?ヤダよ・・・。
「ねぇ。萌花。いますぐにじゃないのよ?ただ、一学期が終わるまで
は学校にいていいの。でも、萌花、あなたの正体がバレちゃいけないのよ。」
あたしの正体をバラしちゃいけないの?
優月にも?
「萌花?その、ごめんなさい。」
「もういいよっ!!誰もあたしの気持ちなんか分かんないよっ!!」
「萌花っ!!!!?」
あたしは、家を飛び出した。


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