あたしの旦那は執事さん!?
優月と分かれてから、あたしは携帯を
開いた。ママとパパからの着信が1分ごとに一回
ある。心配してくれてるのは分かってる。でも、
でもね?あたしは、転校なんかしたくないの。王族とかに
生まれたくなかったの。そんな事を思いながら、あたしは
公園に向かった。
「ここ・・・。小さい頃によく来たなぁ。パパにブランコ押してもらって
ママがお弁当作って。楽しかったのに・・・。」
ガサッ・・・。ガサガサっ・・・!!!
物音が後ろでして、あたしの肩はビクっと上がった。
「・・・誰??」
「・・・スイマセン、萌花様。私です。陽太です。」
少し息を切らした、陽太君がいた。
「あのさ、陽太君。あたしの事モカって読んでくれる?
それと、今まで探してくれてたの?ごめんね?陽太君悪くないのに。」
「ありがとうございます。萌花チャン。ハイ、今まで、探していました。
お母様も、お父様も心配してらしてますよ?もちろん、私も心配しました。」
「ごめんなさい・・・。陽太君は、イヤじゃないの?」
あたしは、迷惑を掛けてしまって申し訳ない気持ちと、疑問
を正直にぶつけた。
「転校ですか?私も初めてですこし、緊張しましたね!でも、萌花チャンがいるから安心感がありましたよ?」
「そうなんだ♪陽太君、カッコイいいしねっ☆」
自分から聞いたくせに、興味ないよ。みたいに返事を返す。それに、カッコイいいって関係無いしね…(笑)でも、あたしの旦那になるってパパ言ってなかったけ?
「陽太君はさ、あたしがお嫁さんで満足なの?」
「私は、嬉しいですね。実は、私一目惚れなんですよ。まだ、萌花チャンの執事になるまえに会った時から。忘れずにいたんですよ?」
そうなんだ。あたしと一緒なんだね。あたしもだから…。
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