《完》天使の微熱 〜アクマなアイドル〜
「ハ、ハイ………」



泣きたいのを必死で
こらえて、そう返事する
のが精一杯。



そんなあたしのアゴを
掴んでた指先にクッと
力がこもって、あたしは
ビクッと体を震わせた。



だけど即座に指先の力も
強まって、拘束は解かれる
ことなく――あたしは
玲斗を見上げるように、
クイと上を向かされる。



(え――――!?)



至近距離に迫る玲斗の美貌。



ホントに、息が触れ合い
そうなほどの距離。



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