《完》天使の微熱 〜アクマなアイドル〜
「もしもし……?」



『陽菜? 今、どこにいる?』



電話の向こうから聞こえて
きた声は、普段どおりの
澄んだよく通る声。



「どこって……〇△駅前だけど」



『そう、よかった。

帰り道だったみたいだね』



あたしの学校も家も
知ってるらしい玲斗には、
説明も不要みたい。



玲斗はその後に、落ち
着いた声でこう続けた。



『陽菜に話がある。

〇△駅前なら、そうだな
――桜通り公園に向かって』



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