《完》天使の微熱 〜アクマなアイドル〜
名刺を受け取りながら
考えてたら、本間さんは
チラッと腕時計で時間を
確認して、



「それじゃあ行きましょうか。

玲斗が待ってますので」



「あ、は、はい」



“玲斗が待ってる”って
聞いて、とっさに待たせ
ちゃいけないと足が出る
自分が悲しい。



もはや身も心も奴隷?



軽くヘコみつつも、
あたしはおとなしく本間
さんの後をついて行った。



本間さんは一言もしゃべら
ないまま駅を出て交差点を
渡り、どんどんと歩いてく。



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