《完》天使の微熱 〜アクマなアイドル〜
車内の一番後ろの席には、
案の定脚を組んで座る
玲斗が不敵な笑いを
浮かべてて――。



「いい度胸だね、陽菜。

オレの電話をシカトするなんて」



「えっ? で、電話っ!?」



ウソッ、電話かかってきてたの!?



あたしはあわててカバン
から携帯を出して見てみた。



たしかに不在着信の表示が
出てる。



「す、すいませんっ。

気づかなくて……」



あまりに動揺して考え込ん
でたから、バイブに
気づかなかったんだ。



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