求める手




彼女もいる、きっといる




うん、そうだよ







私は何を期待してるんだろう?







彼はみんなに優しい




だからそれを特別に思えばきっとおしまい








深く息を吸って心を落ち着かせる




心臓は別にドキドキなんてしてないけれど




ただ、見つめてみたかった




どうして仕草や言葉に反応してしまうのか







なんとなく・・・そう、なんとなくだけど










『似てる』なって思ったの








ほんと、私は単純





話し方、声の響き、分け隔てない優しさ・・・








だからだね








やっぱりこれは「恋」じゃない






気づかぬ間に「同じような人」を




求めてしまっているだけ







それじゃあ意味なんかないのに





解ってるつもり、なんて





ちっとも当てにならないね








よかった、ホントに知りたくなる前で







同じ間違い起こさなくて済んだんだから










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