【短編】2度目の初恋
ピーンポーン


家のチャイムが鳴る。
今日は両親共に帰りが遅いと言っていた。
今はもう夜10時。
もしかして鍵を持って行くの忘れたのかな?


「はーい」


パタパタと玄関に走り、鍵を開ける。


「鍵、持って行くの忘れたの?」


扉ごしに立っている人物に話しかけながら、ドアを開く。
見上げた相手の、予想外すぎる人物に目を見開く。



「進藤…」
「………」




なんで家がわかったんだ、とか。


どうしてここにいるんだ、とか。


こんな時間になんで、とか。




疑問符はたくさん出てくるが昼に見た光景が思い出され、目を伏せる。
申し訳なさと、今、ここに彼がいる事実で頭がこんがらがる。




貴方のいる場所はここじゃない。


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