【短編】2度目の初恋
進藤と美咲
やり直したなら、言ってくれてもよかったのに。
そうすればあの時も普通に接することが出来たのに。
こんなに悩むことはなかったのに…
「杉村さん?」
前を見ると、すぐそばに同僚の姿があった。
「どうかしたの?」
「あ…ううん…」
「でも顔色悪いよ?休憩入れてないからかな。無理しないでね?もうすぐ交代出来ると思うし」
「うん…」
「本当に大丈夫?」
普段は比較的明るい私が静かなのが気になったのか、バイト仲間はすごく心配してくれた。
「接客はフォローするから、無理せず呼んでね」と言ってくれたその気持ちが、今の私には有り難い。
今は、あの二人を見たくない…
「以上でよろしいでしょうか?」
追加オーダーを頼まれたお客様のところに注文を取りに行く。
なるべく彼等の席の方には同僚に行ってもらい、近づかないように仕事をこなす。
「すみませーん」
意識をすると、こうもタイミング悪く呼ばれてしまうのか。
自分の運の無さにため息が出る。
「…少々お待ちください」
声をかけ、同僚を探す。
「31番テーブル、お願いします」
「はーい」
堂々と注文を取りにいけない申し訳なさで、同僚に軽く会釈する。
すれ違い様に耳打ちされた。
「休憩入っていいよ」
「ありがと」
そのまま伝票と一緒に厨房に引っ込む。
やり直したなら、言ってくれてもよかったのに。
そうすればあの時も普通に接することが出来たのに。
こんなに悩むことはなかったのに…
「杉村さん?」
前を見ると、すぐそばに同僚の姿があった。
「どうかしたの?」
「あ…ううん…」
「でも顔色悪いよ?休憩入れてないからかな。無理しないでね?もうすぐ交代出来ると思うし」
「うん…」
「本当に大丈夫?」
普段は比較的明るい私が静かなのが気になったのか、バイト仲間はすごく心配してくれた。
「接客はフォローするから、無理せず呼んでね」と言ってくれたその気持ちが、今の私には有り難い。
今は、あの二人を見たくない…
「以上でよろしいでしょうか?」
追加オーダーを頼まれたお客様のところに注文を取りに行く。
なるべく彼等の席の方には同僚に行ってもらい、近づかないように仕事をこなす。
「すみませーん」
意識をすると、こうもタイミング悪く呼ばれてしまうのか。
自分の運の無さにため息が出る。
「…少々お待ちください」
声をかけ、同僚を探す。
「31番テーブル、お願いします」
「はーい」
堂々と注文を取りにいけない申し訳なさで、同僚に軽く会釈する。
すれ違い様に耳打ちされた。
「休憩入っていいよ」
「ありがと」
そのまま伝票と一緒に厨房に引っ込む。