【短編】2度目の初恋
それに満足したのか「では!」と立ち上がった。


「仲良くしなさいよ」


投げキッスを残し、小走りに公園を去った。
その後ろ姿を見ながら小さく呟く。



「もう…無理だよ…」



悪い予感は見事的中し、パズルの空白だった部分は人づてに埋められた。

そしてわかったこと。



“ 私は彼を傷つけた ”



その事実は消えようがなかった。
そして彼はそれを覚えている。
だから私につきまとう。



すき、とか、きらい、とか



そんな感情ではなく

ただ

私に思い出して欲しかったのだ




そして私は


彼をもう一度、好きになっていた




「今更遅いって…」


自分に苦笑いが出る。
あんなに拒絶したのに、今更なんて言う?

もう、すべてが遅い。


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