【短編】2度目の初恋
座ったままの彼と、立ったまま彼の頬を温めている私。
しばらくそのままじっとしていると、ぽつりぽつり、彼が話し始めた。
「初恋…だったんだ…」
小学三年生。
新しいクラスにわくわくしていた。
今年もはちゃめちゃに楽しく過ごせたらいい。
そんな期待があった。
自分の席を確認し、席に着く。
少し大きくなった机に見とれていた時。
「おなまえは?」
隣から声がした。
たぶん出席番号が同じ女子だろう。
そう思って、声のした方に顔を向けた。
一目惚れだった。
後ろからハンマーでガツンと殴られたような衝撃。
瞬間、世界が目の前の女の子しか見えなくなった。
「わたし、杉村愛菜。よろしくね!」
小さな手を差し出しながら、その子はこちらに笑顔を向ける。
その手に自分の手を重ねると、とても嬉しそうに笑ってくれた。
今日からこの子が隣の席なんだ。
初めて芽生えたその感情の名前など知らない。
ただ、この子が隣にいる。
それだけで十分だった。
しばらくそのままじっとしていると、ぽつりぽつり、彼が話し始めた。
「初恋…だったんだ…」
小学三年生。
新しいクラスにわくわくしていた。
今年もはちゃめちゃに楽しく過ごせたらいい。
そんな期待があった。
自分の席を確認し、席に着く。
少し大きくなった机に見とれていた時。
「おなまえは?」
隣から声がした。
たぶん出席番号が同じ女子だろう。
そう思って、声のした方に顔を向けた。
一目惚れだった。
後ろからハンマーでガツンと殴られたような衝撃。
瞬間、世界が目の前の女の子しか見えなくなった。
「わたし、杉村愛菜。よろしくね!」
小さな手を差し出しながら、その子はこちらに笑顔を向ける。
その手に自分の手を重ねると、とても嬉しそうに笑ってくれた。
今日からこの子が隣の席なんだ。
初めて芽生えたその感情の名前など知らない。
ただ、この子が隣にいる。
それだけで十分だった。