~恋をすれば~
輝が珍しく真面目に怒ってくれたのが嬉しくて。
輝の言葉に安心して。
思わず瞳から1粒の涙がこぼれた。
それを見た輝は、黙って私を抱きしめ、
「俺のでよかったら、胸使っていいぞ。今のうちに泣け」
そう言って、頭を撫でた。
私は我慢出来ず、泣いてしまった。
悲しかった。
苦しかった。
輝がいて良かった。
輝に話せて良かった。
悲しかったけど、どこか安心している自分がいた。
それからどれくらい泣いただろう。
「あ…れ??ここ…どこ…??」
部屋の中を見渡すと、見たことのない部屋にいた。
泣いたまま、寝てしまったみたいだ。
ん??
ちょっと重くない??
横を見るとそこには、輝が寝ていた。
もしかして…。
ここって、輝の部屋…??
「ひか…」
「ん…。美…嘉」
寝言…??