~恋をすれば~

「ご、ごめん美嘉。わざとじゃないから。ホントごめん」

そう言って、立つのを手伝ってくれた。

…が。

足もくじいてたみたいで立てなかった。

「輝…。足、くじいたかも…」

「マジで?!ごめんな。マジでごめん」

そう言うと、私をお姫様だっこすると、またベッドへと運んだ。

私を下ろし、ドアを開けた。

「そこでゆっくり寝転がってて。湿布とか取ってくる」

「うん、分かった。ありがと、輝」

頷くと輝は部屋から出て行った。
私は天上を見ながら、さっきの出来事を思い返していた。

輝は覚えてないだろうな。

さっき何があったか…。

こういうのは私の心の中にしまっておいた方がいいよね??

とりあえず、輝には言わないでおこう…。


ガチャ…。

「美嘉。起きられるか??」

「多分、大丈夫」

聞いておきながら、しっかり私をサポートしてくれてる。

「足、出して??くじいたほうな」

「うん」

右足を出そうとすると、力が入らなくて動かなかった。



< 21 / 35 >

この作品をシェア

pagetop