~恋をすれば~


私にかまってくれるのは、桜子しかいなかった。

なので断る理由が無いときは基本、

「いいよ、別に。どうせ暇だし」

そう言って、誘いに乗る。

家で1人の時は、料理するか勉強するか。

趣味が、料理と勉強ってだけだけどね。

ほんと、誰が聞いても地味子だな、私。

「やったー!!ありがとね、美嘉!!」

「うん」

「じゃ、放課後ね??迎えに来るから」

そう言って桜子は、自分のクラスへと帰って行った。

桜子はB組で、私はD組なんだ。

はぁ。

そろそろ始まるな…。

桜子が帰った後は、もちろん1人。

クラスに友達なんか、いない。

むしろ、嫌われてる。

嫌われてる上に、ケンカを売られる。

もちろん今日も…。


「ちょっと西尾さん??あぁ、地味子だった」

「なん…ですか??」

いまだクラスメイトに敬語を使う日々。

「今、桜子ちゃんと話してたでしょ。どういう事なの??」



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