先生へ⌒最後の手紙
先生に
抱きしめられたいって
何度願ったやろ…
まさかほんまに
願いが叶うなんて
思ってなかった。
もう………
死んだっていい
そう思たよ。
先生があんな
素敵すぎることするから
私は余計に泣き止めんかった。
また先生は
呆れたような顔をして
━あ~もう…!━
小走りでどこかに行った。
そして
戻ってきた先生の手には
ギターがあった。
━もう一曲歌ったろ━
もう私の他に
生徒は誰もいない。
私だけのため…だよね?
ずっと願ってた。
先生の"特別"に
なりたいって…
私…なれたのかな?
先生の"特別"に…
嫌や嫌や嫌や!
って私は叫んでだけど
ほんまは死ぬほど
嬉しかったんよ?
それに…
先生の声は
塾のどこに逃げたとしても
聞こえてくること
知ってたから
私は諦めて
いすに座ったん。