宇宙の果て


持っていたのは
残りの夕食ではなかった

なにかの、冊子


「‥‥‥なに?それ」


夕食でなかったのは
残念だったけど

それよりなぜか興味の湧く品を
お母さんは持っていた




「まさかお父さんの隠していた
 エロほ‥」


まなみが最後まで言い切る前に
口を抑えつけて阻止した

あんなにお上品なお母さんが
父の自室からエロ本なんかを
見つけたからって

私たちに見せてくるわけがない


「ぐるじいよ〜」


腕の中で暴れるまなみを
解放して
手の平についてた唾液を
張本人の部屋着になすりつけた


嫌な顔をこちらに向けたから
睨むとまなみはなにも
言ってこなかった

しかし私に向けた視線を携帯に落とし
なにか文章を打ちはじめた
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