ヒロイン 完
『ムラサキ……』
私の席に座っている強烈な頭を凝視しながら隣の失礼極まりない男に聞いた。
「恭二の仲間?」
「何でだよ」
「だって不良くんじゃん」
「不良だからって、みんな族だとは限らねーだろ馬鹿」
馬鹿は余計だろ馬鹿野郎。
「そうなの?」
首を傾げる私に失礼男は溜め息を零した。
「そんなことよりムラサキ君、そこ私の席なんですけど」
「へー、君がまっちゃんの彼女の奈緒ちゃんかー」
にこにこ笑うムラサキくん。
「ねー、恭二」
私の視線は未だにムラサキ君の頭に釘付けだ。
「ん?」
「何か一世紀前ぐらいの話題がでたんだけど」
「仕方ねーよ。ムラサキだし」
「そだね。ムラサキだもんね。そこ、私の席なんですけど」
「うん、もしかして奈緒ちゃん。まっちゃんと別れたの?」
まだ言うか。
てか、お前誰だよ。
どけって言ってんの聞こえないのかよ?
難聴がここにもいたよ。
てか、何度も言うようですが私とまっちゃんは、付き合ってませんから。
その時、ポッケに入れていた携帯が震えた。
「まっちゃん!?」
ムラサキが食い付いた。
んなわけあるかボケ。
ディスプレイに映った名前を見て私は無意識に頬を緩めていた。
私の席に座っている強烈な頭を凝視しながら隣の失礼極まりない男に聞いた。
「恭二の仲間?」
「何でだよ」
「だって不良くんじゃん」
「不良だからって、みんな族だとは限らねーだろ馬鹿」
馬鹿は余計だろ馬鹿野郎。
「そうなの?」
首を傾げる私に失礼男は溜め息を零した。
「そんなことよりムラサキ君、そこ私の席なんですけど」
「へー、君がまっちゃんの彼女の奈緒ちゃんかー」
にこにこ笑うムラサキくん。
「ねー、恭二」
私の視線は未だにムラサキ君の頭に釘付けだ。
「ん?」
「何か一世紀前ぐらいの話題がでたんだけど」
「仕方ねーよ。ムラサキだし」
「そだね。ムラサキだもんね。そこ、私の席なんですけど」
「うん、もしかして奈緒ちゃん。まっちゃんと別れたの?」
まだ言うか。
てか、お前誰だよ。
どけって言ってんの聞こえないのかよ?
難聴がここにもいたよ。
てか、何度も言うようですが私とまっちゃんは、付き合ってませんから。
その時、ポッケに入れていた携帯が震えた。
「まっちゃん!?」
ムラサキが食い付いた。
んなわけあるかボケ。
ディスプレイに映った名前を見て私は無意識に頬を緩めていた。