ヒロイン 完
2年の夏休み明け。

たしかにクラスの雰囲気が変わっていた。


それでも、あの子に対するクラスメートの態度は変わっていないけど、そこには確かに恐怖が加わっていた。


あの子だけじゃなく、クラスを傍観してる私は、それが余計イラつかせた。


クラスの子があの子に対してどんな態度を取ろうと関係ない。


関係ない。



なのに、なんで放課後に近づくにつれて例の感情が込み上げてくるの??


私は窓側の席だから、嫌でも見えてしまう。


あれを見るたびに吐き気がするんだ。




うざい。




なのに視線を外す事が出来ないのは何で??


私はあの子と違うのに。


私はあの子より幸せなはずなのに。



誰が認めるものか、あの子が私より幸せなんて・・・。




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