恋愛一年生さまっ!〜甘〜い、ランドセルと授業中!?〜
ごくり、唾をのむ音が聞こえた。




「…………あんのくそ猫かぶり女に問いだたされたのよぉぉぉ?」



「ひぃぃい!!」



凄い鬼のような形相で近づいてくる、麻由子様。



あたしは、決めた。




「………とっ、トイレぇぇぇ!!!」



トイレに逃げようと。


しかし、その瞬間。
後ろから肩に手が置かれた。




「のぉぉーーん!!」



死亡フラグ……決定だ……



目の前の希望がガラガラと崩れ落ちてゆく。



あたしは覚悟を決めて目を閉じる。



………でも。




「ちえり……ちゃん?」


「え………」



目の前の人物は
麻由子様でもない、男の人だった。
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