桜の花びら舞う頃に
次の日は、拓海と2人でのんびりと過ごした。






そして、また月曜日の朝がやってきた。


悠希は、枕元の目覚ましの音で目を覚ます。

傍らでは、その音をも物ともせず、スヤスヤと寝息を立てている拓海がいた。

悠希は、スウェット姿のまま洗面所に向かい、鏡をのぞき込んむ。


「頬……これなら……まぁ、大丈夫かな」


タイガーに殴られた頬は、だいぶ回復していた。

これなら、よく見られない限り、問題ないであろう。

悠希は満足げにうなずいた。


「ん~……パパ、おはよ~」


そこに寝ぼけ眼の拓海が現れた。


「おはよう、た~」


悠希は、くしゃっと息子の頭をなでた。






その後、2人は服を着替えて朝食を取る。






そして、拓海の登校の時間となった。


玄関で靴をはく拓海。

それを見送る悠希。


「あ、そうだ、パパ!」


悠希にランドセルを背負わされている途中、拓海は何かを思い出したらしい。


「あのね、この前先生が言ってたんだけど~」


拓海は悠希を振り返る。


「今度、授業参観っていうのがあるんだって」

「授業参観?」

「うん、今日プリントくれるって言ってたよ~」


拓海は、身振り手振り説明した。


「そっか……授業参観か……」






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