桜の花びら舞う頃に
そして━━━
「麻紀ちゃんは……あたしのものなのーっ!」
「待てぃ!」
抱きついてくるさくらの額に、チョップを入れる麻紀。
そのやり取りに、玲司は腹を抱えて笑う。
「さくらちゃん、そんなに麻紀が好きだったら、2人で結婚しちゃえば?」
「……おおっ!」
「『おおっ!』じゃないっ!!」
玲司の冗談に、ポンと手を打つさくら。
そして、素早いツッコミを入れる麻紀。
「玲司~ぃ……このコにお酒を飲ませたでしょ……」
腕に絡み付くさくらを指差して、麻紀はため息をついた。
「あはは、ごめんごめん! ……でも、俺が飲ませたワケじゃないよ?」
実は、先ほどさくらが奪ったグラスには、2杯ともアルコールが入っていた。
アルコールの度数はさほど高いとはいえないが、2杯も一気に飲み干せばそれなりに酔いも回るだろう。
桜色に頬を染め、腕に絡み付くさくら。
「でも━━━」
麻紀は、そんなさくらを見つめた。
「久しぶりに聞いたなぁ……さくらが男の人の話するの」
「……そうだっけ?」
「ほら……高2の春休み以来じゃない?」
さくらは、過去に想いを巡らせる。
しばしの沈黙の後、ゆっくりと口を開いた。
「うん……涼ちゃんのとき以来かも……」
さくらは、麻紀を解放すると、少しだけ遠い目をした。
「麻紀ちゃんは……あたしのものなのーっ!」
「待てぃ!」
抱きついてくるさくらの額に、チョップを入れる麻紀。
そのやり取りに、玲司は腹を抱えて笑う。
「さくらちゃん、そんなに麻紀が好きだったら、2人で結婚しちゃえば?」
「……おおっ!」
「『おおっ!』じゃないっ!!」
玲司の冗談に、ポンと手を打つさくら。
そして、素早いツッコミを入れる麻紀。
「玲司~ぃ……このコにお酒を飲ませたでしょ……」
腕に絡み付くさくらを指差して、麻紀はため息をついた。
「あはは、ごめんごめん! ……でも、俺が飲ませたワケじゃないよ?」
実は、先ほどさくらが奪ったグラスには、2杯ともアルコールが入っていた。
アルコールの度数はさほど高いとはいえないが、2杯も一気に飲み干せばそれなりに酔いも回るだろう。
桜色に頬を染め、腕に絡み付くさくら。
「でも━━━」
麻紀は、そんなさくらを見つめた。
「久しぶりに聞いたなぁ……さくらが男の人の話するの」
「……そうだっけ?」
「ほら……高2の春休み以来じゃない?」
さくらは、過去に想いを巡らせる。
しばしの沈黙の後、ゆっくりと口を開いた。
「うん……涼ちゃんのとき以来かも……」
さくらは、麻紀を解放すると、少しだけ遠い目をした。