桜の花びら舞う頃に
訪れた寝室は、拓海の規則正しい寝息が響いている。


相変わらずベッドを独り占めしている拓海を少しどかし、体を潜り込ませた。



「今日は、さくらちゃんがウチに来て、楽しい1日だったのに……」



悠希は苦笑する。



「香澄さんとエリカは……もう会わせない方がいいな……」



布団のニオイ、そして拓海のニオイを嗅いだ悠希に、激しい睡魔が襲ってくる。



「今回のは……俺が会わせたワケじゃないけど……な……」



温かで、安心するニオイに包まれた悠希は、拓海を追いかけて夢の世界へと落ちていった……








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