桜の花びら舞う頃に
「わーい、きゃははははっ!」


「おいおい、はしゃぎ過ぎて転ぶなよ」



嬉しさのあまり走り回る拓海を、悠希は軽くたしなめる。


「うん! ……あ、パパ! あれ乗ろうよー!」


悠希の手を取り、走り出す拓海。


「うわ……ちょっと待てって~!」


拓海に引っ張られるように、悠希も走り出す。


「あ、ちょっと、待ってよー!」


そんな2人に、さくら、そして玲司と麻紀も続いていく。




(こんなに喜んでくれるなんて……連れて来て正解だったな)




悠希は、拓海の笑顔に心の底からそう思った。








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