桜の花びら舞う頃に
それから10分後……






ピンポーン!






麻紀の部屋の呼び鈴が鳴らされた。



「あれ? ずいぶん早いのね」



麻紀はつぶやきながら、備え付けの防犯モニターを見た。


モニターには、呼び鈴を押した来客者の姿が映る仕組みとなっている。



「……あれ?」



モニターの映像に、首をひねる麻紀。

急ぎ足で玄関に向かうと、勢いよく扉を開けた。



「どうしたの?」


「やぁ……麻紀ちゃん」



そこに立っていたのは、さくらだった。






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