桜の花びら舞う頃に
「麻紀ちゃん、今日はありがとう」


さくらは微笑む。


「麻紀ちゃんが、誘ってくれたおかげだよ」

「いいって、いいって」


麻紀も笑顔になり、手を振った。


「おかげで、思い出もたくさん出来たし……」

「あ、思い出といえば……」


麻紀は、ポンと手を打つ。


「お化け屋敷を出た後くらいから、アンタたち2人の様子が変だったけど……」

「え、えっ? 変だった?」


麻紀の言葉に、さくらの心臓は激しく脈打った。


「うん。なんて言うか……幸せそうだった」

「幸せそうかぁ……」


さくらの顔が、にへっと緩む。




「実はね……」




そして、さくらはお化け屋敷であったことを麻紀に話した。






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