桜の花びら舞う頃に
由梨の実家に到着した2人は、拓海とすみれ、そして犬のヒマワリに出迎えられた。


手短に挨拶を済ませた2人は、本題を聞き出そうとする。



「へへへ~、まだ内緒~!」



そう言って、鼻をこするのは拓海。


「向こうに行ってのお楽しみなんだよっ!」


拳を突き上げる我が子の頭を、悠希は優しくなでた。


「じゃあ、早く案内してもらおうか」

「うん!」


微笑む悠希に、拓海は元気に答える。



「玲司くんもついてきてね~!」



そして、拓海は身をひるがえし、ヒマワリと一緒に走り出すのだった。







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